眼瞼下垂は、種類によって特徴が異なります!
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目次
眼瞼下垂には【先天性】と【後天性】があります
眼瞼下垂には、大きく分けて、「先天性眼瞼下垂」と「後天性眼瞼下垂」の2種類があります。
その他にニセの眼瞼下垂というものもございます。
特徴や種類を詳しくご説明いたします。
先天性眼瞼下垂とは
先天性眼瞼下垂は、文字どおり生まれつきの眼瞼下垂です。
まぶたを開く眼瞼挙筋の力が生まれつき弱いとか、筋肉の動きに関係している神経に異常があるといったことが原因になるといわれています。
先天性の眼瞼下垂の特徴として、およそ80%の人は、片目だけまぶたが下垂している「片側性」の眼瞼下垂です。
後天性眼瞼下垂とは
後天性眼瞼下垂は、本来なら下垂していないまぶたが、何らかの原因で下垂を起こしたものです。
その中にも2つタイプがあります。
- 1. 腱膜性眼瞼下垂といって、加齢やハードコンタクトレンズによるもの
- 2. 神経や筋肉の異常によるもの
こちらの2点の原因はまた改めてご紹介致します。
ニセの眼瞼下垂に注意を!

眼瞼下垂と同じような状態を示すニセモノもあります。
これにもいろいろありますが、眼瞼下垂と似て非なるものなので、これらは「偽眼瞼下垂」と呼ばれています。
偽眼瞼下垂には、以下のようなものがあります。
- 1. 眼瞼皮膚弛緩症(がんけんひふしかんしょう)
- 2. 眉毛下垂
- 3. 眼瞼けいれん
- 4. 眼球陥凹(がんきゅうかんおう) ※眼球の後退
- 5. 小眼球症(しょうがんきゅうしょう)
- 6. 眠薬・睡眠導入薬や抗不安薬の服用、または酒酔い
少し専門的にはなってしまいますが、この「偽眼瞼下垂」と呼ばれる6項目を詳しくご説明いたします。
1. 眼瞼皮膚弛緩症(がんけんひふしかんしょう)とは
上まぶたの皮膚が、老化によってたるんだ状態です。
まぶたが下がっていても、眼瞼挙筋に異常がなければ、眼瞼下垂ではありません。
2. 眉毛下垂とは
主に加齢によって、眉毛が下がった状態です。
顔面神経マヒなどに伴って起こる場合もあります。
3. 眼瞼けいれんとは
まぶたを閉じる筋肉(眼輪筋)が過剰に緊張して、目が開きにくくなった状態です。
軽度なら、まぶたがぴくぴくするものの目は開けますが、緊張が強いとまぶたが固く閉じてしまいます。
多くの場合、ストレスによる脳神経の異常や、服用している薬の影響によって起こります。
4. 眼球陥凹(がんきゅうかんおう)とは
眼球が、異常に陥没している状態です。
外傷によるものや、バセドウ病のような甲状腺の病気に起因するものなどがあります。
5. 小眼球症(しょうがんきゅうしょう)とは
先天的に眼球が小さい状態です。
視力が弱く、全盲の場合もあります。
6. 眠薬・睡眠導入薬や抗不安薬の服用、または酒酔い
お酒に酔っている人は眠たそうな目もとになっているものですが、いわゆる眠剤やうつ病の薬などを服用している人も、まぶたが重そうな目もとになります。
これも、臨床上、眼瞼下垂としっかり見分けること(鑑別)が重要です。
同じ意味で、酒酔いの鑑別ももちろん必要です。
気になったら一度クリニックにて診察をおすすめします
今回、様々な眼瞼下垂の種類や特徴をご紹介しましたが、よくご来院頂くお客様には、私は眼瞼下垂なのですか?と、ご質問頂くことが多くございます。
眼瞼下垂とは明確な診断基準はないですので、一度お気軽にご来院ください。